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リアルではっきりしている

それが「読者モデル」人気のポイント

 
さっきもエルザに言ったけれど、今の日本では「読者モデル」こそが本当の意味でサバイバルしてるって言えると思う。ギャルの世界から、カジュアルの世界まで読者モデルがここまで支持を得ているのは、それこそ「リアル」だから。
 
プロのモデルって事務所に入って言われることは「やせなさい」「いいコにしなさい」といったことばかり。具体的に何をすればいいのかわからない。「モデルってなに?」「なんで?」って考えて悩みぬくようなエルザのようなコのほうが救われない。
 
さっき雑誌の専属モデルの話をしたときに、売れてるコが努力をしているコではない、努力=人気はイコールではない、といったことを話したけれど、雑誌のモデルというのは「読者が支持するモデル」ということ。それは覚えておいたほうがいい。今、人気の読者モデルのコは事務所にも入らないで、一人でそんなところをサバイヴしてるんだ。
 





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一度の撮影でチャンスをつかんで、それは対編集者ということになるけれど、そこから私服、自分メイク、そして毎回違う、そんなにまだ上手くないスナップカメラマンを相手に、写真を毎回撮られながら、自分の見え方をすごく研究しているんだよね。それこそ日に何本の撮影もあったり、そのたびに見せ方も変えながら、企画内容も考えながら、自分を「セルフプロデュース」していく。最初は数千円のギャラが、そのうちそれで生きられるようになる。それで誌面の私服や表情だけで、読者の支持を得ていく。もうリアルで異様にはっきりした世界だよね。もう弱点からなにから自分を知り尽くしているよね。一枚の写真に凝縮されているし、自分を写していくことが彼女たちはできるから。非常にハングリーだし、自分から逃げてない。そこが今のプロのモデルとは違うところ。年間の撮影の回数だったら、超人気のプロのモデルも負けるんじゃないかな?そういう状況だからこそ、僕はこのワークショップをやる意味があると思っている。
 
なんでもモデルなら…っていう時代から、こうしてスナップ全盛で、読者モデルが年齢を問わず、ジャンルを問わず登場している今だからこそ、プロのモデルって何だろう、プロの凄みって何だろう?と問いかけたい。
 
エルザの意識はまだ浅いけれど、条件としては恵まれたモデルだと思う。そういうコをきちんと教えるとどう成長していき、どう売れていくのか…「24」じゃないけれど、オンタイムでドキュメント形式に皆さんにも彼女の成長を見ていただけると思っています。