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#01

課題:アイランプ一灯のみで表現する写真


Workshopに参加している4人のフォトグラファー。プロを目指すもの、そして既にプロとして活動しているもの。

その4人を、真のプロとして、やっていけるように毎回NAOKIから課題が出される。


今回の課題は「アイランプ一つでライティングをする」というもの。

なぜアイランプなのか…?


「人間というのが最初に原始的に目にするのも太陽。アメリカなどは『一つ』という概念がライティングのベースになっている。

それは僕らを照らしている太陽が一つだから。すごくシンプルなライティング哲学を持っている。日本の場合は僕が見た限り

『どう見えるか』といった角度から考えることが多い。だからこそ多灯ライティングがベースになってることが多いよね。

そういう意味でフォトグラファーにとって重要な、原始的な課題、というのがコンセプトのつもりです」(NAOKI)






最初の「計算」で終わったらもったいない


本文中にも触れたけど渡邊君の作品には「痕跡」が感じられる。何かを考えた「痕跡」。

でも、今後考えていってほしいのは最後まで、つまり「最終目標」が抜け落ちないようにすること。

計算してる意図がすごく伝わるからこそ、最後まで努力してほしい。


今、渡邊君が設定している“最後”は、作品の仕上がった姿ではないということ。本人は気づいてないかもしれないけど、

その途中の段階を目的に設定しているのだと思う。とにかく今は失敗してもいいから、その失敗をどれだけ積み重ねられ

るか。苦労すべきなんだよね。その努力をすればするほど、目的を置く位置をよりゴールに近づけられる気がする。


プロである僕の目から見るとフルマラソンじゃなくてハーフマラソンを走ってる感じなんだよね。

「そこはまだゴールじゃなくて折り返し地点だよ」と(笑)。本人はゴールのテープを切った気でいるように見える。

もちろんそれは渡邊君だけじゃない。みんな最初はそう。いかにそのことに早く俯瞰から気づけるかどうかが、

プロとしての成功の分かれ道だと思います。


ちなみに、渡邊君はこういうMIX光のときにカラーメーターを使ってなかったよね。もちろんデジタル

だからカメラ自体で分かる色温度もあるけれど、たまにはアナログな部分をきっちり考えていくと、

論理的なライティングが作れるようになると思う。知識や実践での積み重ねというのは確実に何かを教えてくれるから。


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渡邊日出海

東京都大田区で生まれ育って28年。この土地から離れられなくなっています。現在はワークショップに参加しながらスタジオアシスタントとしても活動。

今回はモデルを柔らかい光の中に包み、撮影。ワークショップのメンバーからは「タトゥを見せるのがテーマだったのかな?」という声も。







ピントが合わない部分の美しさとは

花屋君は花屋君らしさを今後、もっと追及していってほしいと思う。

個性とは花屋君がどれだけ“ムダな時間”を過ごしてきたか、どんな生き方をしてきたか・・・・・・もっと年を重ねると

それはさらに出てくる、というか出てきてしまうものだから。まだその「個性の本質」に気づいてないのだとしたら、

まずはこの作品のピントのことから考えていってみるのはどうだろう。


なぜピントがふわっとしているか。髪の毛にだけピントを合わせてしまったのか。プロとして考えると、

いわゆる「ピンが甘い写真」というのは、見ている人が気になるのか、ならないのかで評価が分かれるのだと思う。

個人的に言うならば全部ピントがボケていても良かったんじゃないかな、と。だからこの作品をもとに、

もっともっと花屋君が考えていることを整理していくとどうなるんだろう。そこを突き詰めていってほしい。

そうなるとどんな作品を撮るのか・・・・・・すごく今後が楽しみです。そのためにはムダな時間をもっともっと使って

欲しいし作っていくべき。この「合わない部分の美しさ」って一体何?そこから考えていってみてほしいな。


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花屋健昭

写真を撮り始めて自分が変わりました。今まで知らなかった自分を見つけました。自分と向き合うことができました。

そうしたら世界が変わって見えました。今回はアイランプで「刹那的な微妙な空気感」を表現したそう。被写体は兄の妻、つまり義姉をモデルに。






次回の課題は「色のイメージを写真にする」。

自分が決めた色ではなく、他人をイメージしながら、色を決めてイメージを写真にしていく。十人十色の結果になるか。。。

楽しみにしていてください。